2020年の劇的な生活の変化を挟んで、世界の価値観はがらりと変わってしまった。
企業も、個人もみんなが少し疲弊しがちになっている中で、たまたまこんなニュースを見かけた。
コロナ禍で同棲(どうせい)を考えるカップルが増えているらしい。(中略)
広島の不動産会社が最短1週間から同棲を体験できるプランの提供を始めた。
何となくだけど、新しい仕事ってこういう目の付け所から始まるんだろうな…。って感じたから、記録しておく。
今同棲を考えている人は、こういうのもあるんだな、と参考にしてみるのもいいかもしれない。
2020年から時代が大きく変わった
言わずもがな、2021年7月の今も世間を大きく騒がせているのが「コロナウィルス」の問題だ。
この記事を書いているのは2021年の7月22日。
オリンピックの開催を明日に控えているけど、オリンピックが近づくにつれて感じるいつもの盛り上がりはトーンダウンしたままだ。
その代わり…と言ってはなんだが、ニュースはコロナウィルス関連の話題であふれている。
まさか、こんな風に強制力を持った形で日常生活に変化が訪れるなんて思いもしなかった。
2020年から実感を帯びてきた、ニューノーマルが時代のスタンダードだ。
不動産会社「オールハウス」の視点が素晴らしい
少し遠回りしてしまったが、今回のタイトルである「同棲を考えているカップル向けのプラン」が素晴らしい。
このプランを要約すると、
- 1週間~契約可能
- 初期費用はクリーニング代&家賃のみ(敷金・礼金不要)
- 保証人不要
- インテリアコーディネータが選んだオシャレな家具・家電付き
形としてはマンスリーマンションだが、同棲のお試しをするには最適のプランだ。
ちなみに、このサービスを運営している不動産会社オールハウスは、広島を拠点にしている不動産会社だとのこと。
目の付け所とアプローチの仕方がすごい
物事って、言い方ひとつで印象変わることってよくあるが、この「ドーセイ!マンスリー」もその良い例の一つだと感じた。
生涯独身の比率が増えていると報道されている一方で、最近では自分一人で人生を歩むのに不安を覚えて同棲や結婚を視野に入れる人口が増えている事実がある。
感染拡大以降、若年層の間で結婚への関心が高まっています。内閣府の調査によると、
20・30歳代の独身者の3割以上が結婚への関心が高まったと回答しました
僕がこのサービスをすごいと思ったのは、既存サービスを時代の流れを汲みながら新しいサービスにイメージ変更させた点だ。
言ってしまえば、このサービスの概要はウィークリーマンションだ。
だが「同棲してみたいけど、ちょっとなぁ…」と考えているカップルをターゲットにしているのがすごいのだ。
既存のウィークリー物件のイメージと言えば、出張や研修、単身赴任など仕事に関係した顧客層のイメージが何となくないだろうか。
少なくとも、同棲を考えた時にウィークリーマンションが選択肢になる場合はそう多くないはずだ。
考えてみれば、同棲期間というのは結婚するまでのお試し期間だ。
だとしたら、初期費用や家具家電をそこそこの金額を使い契約するより、このサービスを契約してお試し期間を設けるほうが、ずっと賢い選択肢に思えてくる。
さらに、このサービスの契約期間中に本格的に同棲しようと考えて別物件を正式に契約した場合、好きな家電をどれでも一つプレゼントしてくれるというのだから太っ腹だ。
いずれにせよ、お得感を打ち出しつつ、未婚率の減少に少し貢献するかもしれない点も素晴らしい。
このサービスのすごいところ
- 既存イメージをアプローチの仕方で変えて、顧客の層を広げた
- サービス利用後、さらに継続して顧客にする流れを作った
イメージ戦略って大事なんだなぁ、と再確認
長々書いてしまったが、ある程度提供できるサービスを出し尽くした感のある業界で新たなサービスを打ち出す事は難易度が高い。
今回紹介した「ドーセイ!マンスリー」には正直、内容の目新しさはそこまでない。
だが、見せ方を変えることで、今までとは全く違うものに見せられるのは魅力的だ。
仕事で行き詰った時は、もう一度フラットな状態から既存の商品を見直してみようと思う。
勉強になったなぁ。